七夕伝説 ~織姫と彦星のお話~

もうすぐ七夕!
笹竹に短冊を下げて星に願いをかけるロマンチックな行事ですよね。
七夕の由来の一つに、あの有名な織姫と彦星の物語、中国発祥の「七夕伝説」があります。

織姫と彦星が星空の下に一年に一度だけ会えるのって、なんだかとてもロマンチックですよね!

今回は、保育所、幼稚園に通う3~5歳の子どもたちがわかりやすいように「七夕伝説」を読み聞かせ形式でまとめてみました。
あくまで3~5歳児に向けたお話なので、難しい部分は省略したり、簡単な言葉に言い換えたりしています。内容や語尾など、話しやすいようにアレンジして伝えてあげてくださいね。

それでは、「七夕伝説」のお話、スタート!

どうして星にお願いをするの?

もうすぐ七夕。みんなは、短冊に書くお願いはもう決めましたか?

でもどうして七夕の日には星にお願い事をするのでしょう。

それは、七夕の日のきれいな星空に、こんなお話があるからなのです。

昔々、天の川の西の岸に、天の神様の娘で、織姫という美しいお姫様がいました。
織姫ははたを織るのがとても上手で、毎日朝から晩まで一生懸命はたを織っていました。
天の川の東の岸には、彦星という牛飼いの青年が住んでいました。
彦星もとても働き者で、毎日朝から晩まで、一生懸命牛の世話をしていました。
その様子を見ていた天の神様は、働き者の二人を結婚させることにしました。

織姫と彦星は、会ったとたんにお互いを好きになりました。
それからというもの、二人は毎日一緒に遊び、楽しく過ごしました。
嬉しくて楽しくて、時がたつのも忘れてしまうほどでした。
次第に織姫ははたを織らなくなってしまいました。
大事な機織機には蜘蛛の巣がかかり、使えなくなりました。
彦星も、牛の世話をしなくなってしまいました。
牛はえさをもらえずやせ細り、汚れていきました。

それを見た天の神様は怒ってしまい、二人を引き離し、元のように天の川を隔てて離れて暮らすように命じました。
離れ離れになり、お互いの顔も見られなくなってしまった二人はとても悲しみました。
今度は毎日泣くばかりで、やはり仕事をしませんでした。

困った天の神様は仕方なく「昔のように一生懸命仕事をするのなら、1年に一度、7月7日の七夕に日にだけは会わせてやろう。」と約束ました。
それを聞いた織姫と彦星は心を入れ替えて、昔のように一生懸命働きました。
織姫ははた織機をきれいに掃除して、毎日美しいはたをたくさん織りました。
彦星も毎日牛にえさをあげて、体を洗ってやったので、牛はみるみる元気になりました。

そしていよいよ七夕の日、二人は喜んで天の川に向かいました。
ところが天の川の流れが速くて、とても渡ることができません。
二人は困り果ててお互いの名前を呼び合いますが、どうにもなりません。
そこへ、天の神様の命をうけたカササギという鳥の群れが飛んできました。

カササギたちは天の川の上に並んで翼を広げ、二人のために橋を架けてくれました。
こうして二人はカササギの背に乗って天の川を渡ることができました。
二人はしっかりと手をつなぎ、いつまでも再会を喜び合いました。
おわり

こうして七夕の日にはいつしか、二人が無事に会えるようにお祈りしながら、上手になりたいことや叶ってほしいことを星にお願いするようになりました。

七夕の日に雨が降ると、天の川や星空はよく見えません。その雨は、織姫と彦星が会えなかったことを悲しむ涙とも、会えたことを喜ぶ涙ともいわれています。

みんなも七夕の日には夜空を見上げて、星にお願いしてみてくださいね。

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